ジフルオロメタン

ジフルオロメタン

ジフルオロメタン

別称
フッ化メチレン, 二フッ化メチレン, 水素化フッ化炭素, HFC 32, R 32, FC 32, フロン32, UN 3252
識別情報
CAS登録番号 75-10-5 チェック
PubChem 6345
EC番号 200-839-4
RTECS番号 PA8537500
  • C(F)F
  • InChI=1/CH2F2/c2-1-3/h1H2
特性
化学式 CH2F2
モル質量 52.02 g/mol
外観 無色の気体
密度 2.72 kg/m3 at 15 °C (59 °F)

2.163 kg/m3 at 21.1 °C (70 °F)

融点

−136 °C

沸点

−51.6 °C

蒸気圧 1518.92 kPa at 21.1 °C (70 °F)
危険性
安全データシート(外部リンク) MSDS at Oxford University
EU分類 非常に強い可燃性(F+)
NFPA 704
4
1
1
Rフレーズ R12
Sフレーズ S9, S16, S23
発火点 648 °C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ジフルオロメタン化学式CH2F2で表される有機化合物である。 フッ化メチレンとも呼ばれる。フロンガスの一種で、フロン32、HFC32、R32などと呼ばれる。

常温では気体地球温暖化係数は650で、これは二酸化炭素の650倍の温室効果をもたらすことを意味する。一方、オゾン層破壊係数は0であり、地球温暖化係数も親環境冷媒と言われるR410Aの2,090に比べれば約1/3に留まることから、空調機への適用が進んでいる。日本のダイキン工業はジフルオロメタンを冷媒とする空調機に関する特許を2011年から発展途上国で無償開放し、2015年には対象を全世界に拡大して普及促進の取り組みを行っていたが、2019年7月1日には2011年以降に取得した特許についても権利不行使を宣言した[1]。この背景には、発展途上国で空調機の普及が進んで冷媒の使用量が増えていることから、より地球温暖化係数の低い冷媒の普及を促進することで環境影響を抑えこもうという狙いがある。

一定の圧力・温度条件の下で、包接化合物を形成することが知られている。

物理的性質

性質 数値
臨界圧力 (pc) 5.83 MPa
臨界温度 (Tc) 78.45 °C (351 K)
圧縮率因子 (Z) 0.9863
定圧・21°C(70°F)での比熱容量(Cp) 0.043 kJ·mol−1·K−1
定容積・21°C(70°F)での比熱容量(CV) at 0.034 kJ·mol−1·K−1
比熱比 (κ) 1.253

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “低温暖化冷媒HFC-32を用いた空調機の特許権不行使を宣言”. ダイキン工業 (2019年7月1日). 2019年7月2日閲覧。

関連項目

一置換体

CH3F · CH3Cl · CH3Br · CH3I

二置換体

CH2F2 · CH2ClF · CH2BrF · CH2FI · CH2Cl2 · CH2BrCl · CH2ClI · CH2Br2 · CH2BrI · CH2I2

三置換体

CHF3 · CHClF2 · CHBrF2 · CHF2I · CHCl2F · C*HBrClF · C*HClFI · CHBr2F · C*HBrFI · CHFI2 · CHCl3 · CHBrCl2 · CHCl2I · CHBr2Cl · C*HBrClI · CHClI2 · CHBr3 · CHBr2I · CHBrI2 · CHI3

四置換体

CF4 · CClF3 · CBrF3 · CF3I · CCl2F2 · CBrClF2 · CClF2I · CBr2F2 · CBrF2I · CF2I2 · CCl3F · CBrCl2F · CCl2FI · CBr2ClF · C*BrClFI · CClFI2 · CBr3F · CBr2FI · CBrFI2 · CFI3 · CCl4 · CBrCl3 · CCl3I · CBr2Cl2 · CBrCl2I · CCl2I2 · CBr3Cl · CBr2ClI · CBrClI2 · CClI3 · CBr4 · CBr3I · CBr2I2 · CBrI3 · CI4

* 記号はキラル化合物
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