ディーオス

ディーオス古希: Δῖος, Dīos)は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してディオスとも表記される。主に、

などが知られている。以下に説明する。

メラニッペーの夫

このディーオスは、南イタリアのメタポンティオンの王である。海神ポセイドーンとの間にボイオートスとアイオロスを生んだメラニッペーの夫。一般的にメラニッペーはメタポントス(『アイネイアース』におけるメタボス)と結婚するが、ストラボンサモスのアシオスやメタポンティオンの英雄廟の碑文ではディーオスとなっていたことを報告している[1]

プリアモスの子

このディーオスは、トロイアの王プリアモスの子の1人である[2][3]アポロドーロスのリストには含まれていない[4]メーストールトローイロスヘクトールが戦死したため、他の8人の兄弟ヘレノスパリス、アガトーン、パムモーンアンティポノスポリーテースデーイポボスヒッポトオスともどもプリアモスから叱責された[5]

アムピマコスの子

このディーオスは、エーリス地方の王アムピマコスの子である[6]。父アムピマコスはトロイア戦争でエーリス勢を率いて戦った4人の武将の1人ポリュクセノスの子であり[7]、したがってディーオスは太陽神ヘーリオスの子とされるアウゲイアース王の子孫にあたる。

パウサニアースによるとディーオス王の時代にヘーラクレイダイの帰還が起こった[6]。ディーオスはヘーラクレイダイの武力を背景としたオクシュロスから無血で王権の譲渡を要求されたが、ディーオスはこれに反発した。しかし戦争を回避するため、エーリスの王権を賭けた代表者による一騎討ちを提案した[8]。この戦いにディーオス王は弓に長けたエーリス人デグメノスを選び、オクシュロスは投石に長けたアイトーリアピューライクメースを選んだ。戦いはピューライクメースが勝利し、オクシュロスがエーリス地方を手に入れたが、ディーオスはエーリス地方で特権を持つことが認められた[9]

その他の人物

脚注

  1. ^ ストラボン、6巻1・15。
  2. ^ 『イーリアス』24巻251行。
  3. ^ ヒュギーヌス、90話。
  4. ^ アポロドーロス、3巻12・5。
  5. ^ 『イーリアス』24巻247行-264行。
  6. ^ a b パウサニアース、5巻3・5。
  7. ^ パウサニアース、5巻3・4。
  8. ^ パウサニアース、5巻4・1。
  9. ^ パウサニアス、5巻4・2。
  10. ^ ハルポクラティオン。
  11. ^ スーダ』Melitē。
  12. ^ ビューザンティオンのステパノス(英語版), Anthedōn。
  13. ^ 『イーリアス』2巻538行への古註。

参考文献

神々
オリュンポス神
オリュンポス
十二神
下位神
ティーターン
ティーターン
十二神
後裔の神々
原初の神々
海洋の神々
河川の神々
ポタモイ
冥界の神々
クトニオス
その他の神々
ニュンペー
オーケアニス
ネーレーイス
ナーイアス
プレイアス
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その他
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アイテム
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関連項目
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