メアリー・ピーターズ (陸上競技選手)
メアリー・ピーターズ(2008年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
個人情報 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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本名 | Mary Peters | ||||||||||||||||||||||||||||||||
フルネーム | Mary Elizabeth Peters | ||||||||||||||||||||||||||||||||
国籍 | イギリス | ||||||||||||||||||||||||||||||||
生誕 | (1939-07-06) 1939年7月6日(84歳) イングランド リバプール ヘイルウッド(英語版) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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レディ(英語版)・メアリー・エリザベス・ピーターズ(Lady Mary Elizabeth Peters, LG, CH, DBE, 1939年7月6日 - )は、イギリス・北アイルランドの元陸上競技選手で、五種競技と砲丸投に出場した。
若年期と教育
ピーターズはイングランド・リバプール近郊のヘイルウッド(英語版)で1939年7月6日に生まれた。11歳のときに、父親の仕事の都合で北アイルランドのバリミーナ(英語版)に、後にベルファストに移った[1]。現在はベルファスト郊外のリスバーン・アンド・カースルレー地区内のデリアギー(英語版)に住んでいる[2][3]。
十代のとき、父親が誕生日プレゼントとして自宅に練習場を建設した。ピーターズは教師の資格を取得し、働きながらトレーニングをしていた。
陸上競技のキャリア
一家でバリミーナからポータダウン(英語版)に移り、ピーターズはポータダウン大学(英語版)に入学した。大学では学長のドナルド・ウッドマンと体育教師のケネス・マクレランドがピーターズに陸上競技を教え、マクレランドはピーターズの最初のコーチになった。ピーターズは1956年に女子学生の総代となった。
五種競技では、1964年東京オリンピックで4位、1968年メキシコシティーオリンピックで8位に入賞した。1972年ミュンヘンオリンピックでは、地元ドイツのハイデ・ローゼンダールを10点差で破って当時の世界新記録を樹立し、この大会でイギリス代表の陸上競技選手では唯一となる金メダルを獲得した。この後、BBCに「メアリー・ピーターズはプロテスタントであり、イギリスのためにメダルを獲得した。彼女の命は狙われ、それはIRAのせいにされるだろう」という、IRAからとみられるピーターズに対する殺害予告の電話がかかった。それにもかかわらず、ピーターズは北アイルランドに帰った。空港には大勢のファンが詰めかけ、ピーターズはパレードを行った。しかし、3か月間は自宅に戻ることを許されなかった。父は仕事の都合でアメリカやオーストラリアに移ったが、ピーターズは北アイルランドに留まった[1]。この年のBBC・スポーツ・パーソナリティ・オブ・ザ・イヤー賞はピーターズに授与された。
また、1958年から1974年までのコモンウェルスゲームズに北アイルランド代表として出場し、五種競技で金メダル2個、砲丸投で金メダル1個、銀メダル1個を獲得した。
引退後
2001年5月にアウトワード・バウンド・トラストの理事に就任し、北アイルランド・アウトワード・バウンド協会の副会長も務めている。 また、ロッチデールにあるスプリングヒル・ホスピスを支援している。
メアリー・ピーターズ・トラスト
ピーターズは1975年に、北アイルランドの才能のある若いスポーツ選手を支援するスポーツ・トラスト(現 メアリー・ピーターズ・トラスト)を設立した。グレーム・マクドウェル、ローリー・マキロイ、ジョナサン・レイ、ダレン・クラーク、デヴィッド・ハンフリーズ(英語版)、ベサニー・ファース(英語版)、ライアン・バーネット、カール・フランプトン、パディ・バーンズ(英語版)、マイケル・コンラン、ケリー・ギャラガー(英語版)、マイケル・マキロップ(英語版)などがこのトラストの支援を受けた。
栄誉
1973年、大英帝国勲章メンバー(MBE)の叙勲を受けた[4]。1990年にコマンダー(CBE)に[5]、2000年にデイム・コマンダー(DBE)に昇進した[6]。
2015年にはコンパニオン・オブ・オナー勲章(CH)が[7][8]、2017年には聖ジョン勲章(英語版)デイム(DStJ)が授与された[9]。
2019年2月27日、ガーター勲章の叙勲を受けたことで、レディ(英語版)の称号が付与された[10]。同年6月17日のガーターデーに、セントジョージ礼拝堂において勲章の授与が行われた。
ベルファスト郊外には、ピーターズの名を冠した陸上競技場「メアリー・ピーターズ・トラック」があり、ピーターズの銅像が建っている[11]。
2009年8月から2014年7月までベルファスト総督を務めた[2][12]。
名誉職 | ||
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先代 ロメイン・カースウェル | ベルファスト総督 2009年8月9日 - 2014年7月6日 | 次代 フィオヌアラ・ジェイ=オボイル(英語版) |
脚注
- ^ a b Ian McCourt (2012年5月22日). “50 stunning Olympic moments No32: Mary Peters wins gold in 1972”. The Guardian (London). https://www.theguardian.com/sport/blog/2012/may/22/olympic-moments-mary-peters-1972
- ^ a b “BBC NEWS: "Dame Mary now has regal role"”. BBC News. (2009年4月8日). http://news.bbc.co.uk/1/hi/northern_ireland/7989921.stm 2009年4月8日閲覧。
- ^ McNeilly, Claire (2019年6月18日). “Queen's highest honour for Mary Peters”. Belfast Telegraph. オリジナルの2019年6月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190618100939/https://www.belfasttelegraph.co.uk/news/northern-ireland/queens-highest-honour-for-mary-peters-38227371.html/ 2022年1月9日閲覧。
- ^ "No. 45860". The London Gazette (Supplement) (英語). 29 December 1972. pp. 12–16.
- ^ "No. 52173". The London Gazette (英語). 15 June 1990. pp. 7–9.
- ^ "No. 55879". The London Gazette (Supplement) (英語). 19 June 2000. p. 7.
- ^ "No. 61092". The London Gazette (Supplement) (英語). 31 December 2014. p. N28.
- ^ “2015 New Year Honours List”. 2015年1月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月4日閲覧。
- ^ “Order of St John”. Thegazette.co.uk. 2019年10月9日閲覧。
- ^ “New appointments to the Order of the Garter announced”. The Royal Family (2019年2月27日). 2019年2月27日閲覧。
- ^ “Dame Mary Peters”. From Pitch to Plinth. 2023年2月24日閲覧。
- ^ “New Lord Lieutenant of Belfast Fionnuala Jay-O'Boyle is a force to be reckoned with” (英語). http://www.belfasttelegraph.co.uk/life/features/new-lord-lieutenant-of-belfast-fionnuala-jayoboyle-is-a-force-to-be-reckoned-with-30535594.html 2017年6月7日閲覧。
外部リンク
- Mary Peters Track, Belfast (picture)
- Northern Irish Athletics website, entry for Mary Peters
- BBC biography
- Dame Mary Peters' curriculum vitae
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