鬼方

鬼方(きほう、guǐfāng、コイファン)は古代中国殷時代)に存在したとされる小国

北方に住み、遊牧や狩猟を行っていた。首領は鬼侯、鬼公などと呼ばれた。“方”の文字は“邦”と意味はほぼ同じと思われ、“くに”を表したが、殷王朝に服属していない勢力に付される呼称とされる[1]。例:土方、𢀛方[2]、苦方、龍方、人方、馬方、蜀方、盂方、羌方、𠭯方など。

易経の記述

高宗伐鬼方。三年克之。
殷の高宗(武丁)は鬼方を討伐し、三年してこれに勝利した。 — 『易経』既済篇

脚注

  1. ^ 落合淳思『殷─中国史最古の王朝』(中公新書)p.51
  2. ^ 「𢀛」の正写は「古」-「十」+「T」。「工」の古字。
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