JR東日本E491系電車

JR東日本E491系電車
登場時のE491系電車(2007年9月19日)
基本情報
運用者 東日本旅客鉄道
製造所 日立製作所
近畿車輛
製造年 2002年
製造数 3両
投入先 勝田車両センター
主要諸元
編成 3両編成 (2M1T)
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500V
交流20,000V
最高速度 110 km/h
車両定員 非営業車両(事業用
車両重量 45.4 t(Mzc車)
46.7 t(Mz車)
43.2 t(Tzc車)
全長 20,000 mm
全幅 2,900 mm
全高 4,051 mm
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置 日立製作所製 CI8D形
制動装置 回生発電ブレンディングブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ抑速ブレーキ、耐雪ブレーキ、直通予備ブレーキ
保安装置 ATS-Ps, ATS-P, D-ATC, ATC-10, ATACS
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E491系電車(E491けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の交直流事業用電車East i-E(イーストアイ・ダッシュイー)の愛称を持つ。

概要

老朽化した193系443系およびマヤ34形の置き換えとして、2002年(平成14年)に日立製作所近畿車輛で製造された[1]。3両編成1本(3両)が勝田車両センターに配置されている。

クヤE490形とモヤE490形の間に建築限界測定車マヤ50 5001を連結して4両で走ることも可能。

形式・検測内容

クモヤE491-1(Mzc・製造:日立製作所)
信号・通信関係
  • 地上信号機器・通信機器の測定装置を有するほか、測定用の下枠交差式PS96A形パンタグラフを備える。また検測等必要に応じて1台車の主電動機カットを行うことができる。
モヤE490-1(Mz・製造:近畿車輛)
電力関係
  • 架線測定用の装置を有する。パンタグラフは集電用のシングルアーム式PS32A形を2基備え、編成の進行方向に応じて使い分ける。
クヤE490-1(Tzc・製造:日立製作所)
軌道関係
  • 軌道状態測定用の装置を有するほか、測定用の下枠交差式PS96A形パンタグラフを備える。
  • 編成俯瞰
    編成俯瞰
  • クモヤE491-1 (2013年11月23日 新潟駅)
    クモヤE491-1
    (2013年11月23日 新潟駅)
  • モヤE490-1 (2013年11月23日 新潟駅)
    モヤE490-1
    (2013年11月23日 新潟駅)
  • クヤE490-1 (2013年11月23日 新潟駅)
    クヤE490-1
    (2013年11月23日 新潟駅)

構造

ブレーキ

付随車(本系列の場合はTzc)遅れ込め制御が可能な回生発電ブレンディングブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ装置を有するほか、抑速、直通予備、耐雪の各ブレーキを装備している。

故障時は他の自動ブレーキ車・電気指令式車と非常ブレーキの読替が可能なように救援ブレーキ装置を有する。

台車

ボルスタレス式の空気ばね台車で、動台車は2軸駆動のDT68(Mzc車 前側)・DT68A(Mzc車 後側)・DT65(Mz車)、従台車はTR253(Tzc車 前側)・TR253A(Tzc車 後側)となっている。軸距は2,100 mm。

  • DT65系台車
    DT65系台車
  • TR253系台車
    TR253系台車

その他

  • モニタリング装置としてMON11を搭載する。
  • 先頭車は双頭連結器を装備するほか、前記したようにマヤ50形測定車を組み込むことも可能である。
  • 遅くとも2016年までに、先頭車正面にカメラを追加設置する改造がなされている[2]
  • 埼京線で導入されている保安装置ATACSにも対応し、同線の検測にも用いられる(仙石線は後述の通りキヤE193系が行う)。
  • 前面カメラ設置後の姿
    前面カメラ設置後の姿
  • 前面カメラ
    前面カメラ
  • 側面投光器
    側面投光器
  • 双頭型連結器
    双頭型連結器

運用

主に電化路線の軌道・架線信号の検測で運用されている。

標準軌改軌された奥羽本線の福島 - 新庄間(仙山線左沢線の列車が乗り入れる山形 - 羽前千歳間の狭軌部分は運転・検測が可能)および大曲 - 秋田間(普通列車が走る狭軌部分の運転・計測は可能)と田沢湖線全線、接続する電化路線がない仙石線[注 1]など特殊な条件でない限り、狭軌電化区間であれば交直流問わずどこでも運転・検測が可能である。

またJR東日本の各電化路線以外に、JR東日本と直通運転を行っている伊豆急行青い森鉄道IGRいわて銀河鉄道仙台空港鉄道阿武隈急行富士山麓電気鉄道北越急行しなの鉄道えちごトキめき鉄道東京臨海高速鉄道でも検測を行うことがある。

キヤE193系の脱線事故の影響により、2017年8月18日から翌19日に掛けて、本来はキヤE193系で行う奥羽本線秋田 - 青森間の検測に充当されたこともある[3]

参考文献

  • 「在来線新型検測車E491系」

脚注

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注釈

  1. ^ 東北本線支線(松島 - 高城町間の仙石東北ライン接続箇所)や石巻線とレールが繋がっているが、いずれも非電化路線である。仙石線は非電化区間用のキヤE193系が運転・検測を担当する。

出典

  1. ^ 『RAIL FAN』第49巻第5号、鉄道友の会、2002年5月1日、19頁。 
  2. ^ E491系が,えちごトキめき鉄道を検測 - 鉄道ファン、2016年9月8日(2022年12月17日閲覧)
  3. ^ “「East i-E」が奥羽本線を検測”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2017年8月23日). 2017年9月7日閲覧。

関連項目

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過去の車両

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