アルテム・マルケロフ

アルテム・マルケロフ
アルテム・マルケロフ (2013年)
基本情報
国籍 ロシアの旗 ロシア
生年月日 (1994-09-10) 1994年9月10日(29歳)
出身地 アルテム・ヴァレリエヴィッチ・マルケロフ
Артём Вале́рьевич Марке́лов
ロシアの旗 ロシア
同・モスクワ
過去参加シリーズ
2011
2011
2012-13
2014-16
ADAC・フォーメル・マスターズ
フォーミュラ3・ユーロシリーズ
ドイツ・フォーミュラ3選手権
GP2シリーズ

アルテム・ヴァレリエヴィッチ・マルケロフArtem Valeryevich Markelov, ロシア語: Артём Вале́рьевич Марке́лов 1994年9月10日 - )は、ロシア出身のレーシングドライバー

経歴

カート

ロシアモスクワで誕生。2006年からカートレースを始め、ロシア各地を転戦としながら腕を磨いていった。

ADAC・フォーメル・マスターズ

2011年より、カートレースからシングルシーターレースへステップアップする。モトパーク・アカデミー(英語版)から「ADAC・フォーメル・マスターズ(英語版)」への参戦を開始した。全23レース中、表彰台圏内11回を記録。第5戦レッドブル・リンク・レース3では初優勝を果たし、総合ランキング4位につけた[1]

フォーミュラ3

2011年は、「ADAC・フォーメル・マスターズ」に続き「フォーミュラ3・ユーロシリーズ」へもエントリーしている。所属チームは上記と同じモトパーク。ゲストドライバーとして、最終戦ホッケンハイムリンクの3レースに出走した。

翌年は、ロータスの名前を冠したモトパークより「ドイツ・フォーミュラ3選手権(英語版)」へ参戦した。第3戦モートルシュポルト・アリーナ・オッシャースレーベン・レース3で3位に入り初の表彰台を獲得。その後、第7戦ユーロスピードウェイ・ラウジッツと最終戦ホッケンハイムリンクのそれぞれレース2で勝利を挙げ総合7位で終える[2]2013年もチームに残留し、昨年を上回る順位を記録する。全26レースの内21回の表彰台圏内フィニッシュを果たし、その中で2度の優勝を飾る。総合順位もチームメイトのマービン・キーショーファー(英語版)に次ぐ2位となった[3]

GP2シリーズ

2014年シーズンからは、「GP2シリーズ」への参戦を開始する。チームはロシアン・タイム(英語版)に決定し、チームメイトは、ニュージーランド人ドライバーのミッチ・エヴァンスとなった。第8戦スパ・フランコルシャン・レース1で7位に入り初入賞を果たすが、ポイントを獲得したレースはこれに留まった。チームメイトのエバンスは総合4位と上位で締めくくったが[4]、マルケロフは総合24位と下位へ沈む結果となった[4]

2015年も、マルケロフとエバンスのコンビで2年目のシーズンに挑んだ。第7戦スパ・フランコルシャンのレース1で3位となり初の表彰台へ登壇する。総合13位で終え昨年より上の順位となったが[5]、ランキング上、チームメイトのエバンスには届かなかった(総合5位)[5]

ロシアン・タイムで3年目のシーズンを迎える。2016年シーズンではエバンスがカンポス・レーシング(英語版)へ移籍し、新たにイタリア人ドライバーのラファエル・マルチェッロがチームメイトとなる。第2戦モンテカルロ・レース1では、15番グリッドスタートからのトップチェッカーを受けシリーズ初勝利を果たす。総合順位も10位と昨年を上回った[6]。この年はグランプリ初優勝を飾ることができたが、安定した走りで着実にポイントを稼いだマルチェッロが総合4位でシーズンを終えたため[6]、3年連続でチームメイトの順位を上回ることはできなかった。

FIA フォーミュラ2選手権

2017年より、「GP2シリーズ」は名称が「FIA フォーミュラ2選手権」へと変更となった[7]。4年連続でロシアン・タイムより出走。ラファエル・マルチェッロに代わり、イタリア出身のドライバー・ルカ・ギオット(英語版)とタッグを組む。開幕戦バーレーン・インターナショナル・サーキットのレース1で勝利したため、名称変更となってからの最初のウィナーとなった[8]。その後も4勝してタイトル争いを繰り広げる走りを見せる。しかし、ランキング首位のシャルル・ルクレールを上回ることができず総合2位でシーズンを終えた[9]。チームメイトのギオットも1勝を挙げ、お互いに好調さをキープした。その結果、チームを4年ぶりのチームタイトル獲得へ導いた[10][11]

翌年もチームに残留し、ロシアン・タイムで5年目のシーズンに挑む。

F1

2018年2月、ルノーからテスト兼開発ドライバーとして契約したことを発表する[12]

レース戦績

略歴

シリーズ チーム レース 勝利 PP FL 表彰台 ポイント 順位
2011 ADAC・フォーメル・マスターズ モトパーク 23 1 0 4 11 251 4位
フォーミュラ3・ユーロシリーズ 3 0 0 0 0 N/A NC
2012 ドイツ・フォーミュラ3選手権 ロータス 27 2 0 1 3 155 7位
2013 26 2 0 2 21 339 2位
2014 GP2シリーズ RT・ロシアン・タイム 22 0 0 0 0 6 24位
2015 ロシアン・タイム 21 0 0 0 1 48 13位
トヨタ・レーシング・シリーズ ジェイルズ・モータースポーツ 16 0 0 0 3 525 8位
2016 GP2シリーズ ロシアン・タイム 21 1 0 3 2 97 10位
トヨタ・レーシング・シリーズ M2・コンペティション 15 0 0 0 5 588 8位
2017 FIA フォーミュラ2選手権 ロシアン・タイム 22 5 1 6 7 210 2位
2018 24 3 0 5 7 186 5位
フォーミュラ1 ルノー・スポールF1チーム テストドライバー
2019 スーパーフォーミュラ UOMO Sunoco Team LeMans 5 0 0 1 0 0 21位
FIA フォーミュラ2選手権 MP・モータースポーツ 2 0 0 0 0 16 16位
BWT・アーデン 4 0 0 0 0
  •  : ゲストドライバーとしての出走であるため、ポイントは加算されない。

ドイツ・フォーミュラ3選手権

エントラント エンジン クラス 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 DC ポイント
2012年 ロータス VW C ZAN
1
Ret
ZAN
2
9
ZAN
3
Ret
SAC
1
4
SAC
2

5
SAC
3

DSQ
OSC
1
8
OSC
2
5
OSC
3
3
SPA
1
8
SPA
2
4
SPA
3
14
ASS
1
5
ASS
2
7
ASS
3
6
RBR
1
8
RBR
2
8
RBR
3
10
LAU
1
6
LAU
2
1
LAU
3
8
NÜR
1
5
NÜR
2
5
NÜR
3
6
HOC
1
4
HOC
2
1
HOC
3
6
7位 155
2013年 C OSC
1
2
OSC
2

2
OSC
3
2
SPA
1
6
SPA
2
2
SPA
3
2
NÜR
1
3
NÜR
2
C
NÜR
3
2
SAC
1
2
SAC
2
3
SAC
3
2
LAU
1
3
LAU
2
4
LAU
3

3
NÜR
1
3
NÜR
2
3
NÜR
3
2
LAU
1
1
LAU
2
2
LAU
3
1
OSC
1
Ret
OSC
2
13
OSC
3
4
HOC
1
3
HOC
2
2
HOC
3
3
2位 339

GP2シリーズ/FIA フォーミュラ2選手権

エントラント 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 DC ポイント
2014年 RT・ロシアン・タイム BHR
FEA
15
BHR
SPR
10
CAT
FEA
11
CAT
SPR
Ret
MON
FEA
Ret
MON
SPR
Ret
RBR
FEA
21
RBR
SPR
16
SIL
FEA
18
SIL
SPR
17
HOC
FEA
Ret
HOC
SPR
12
HUN
FEA
16
HUN
SPR
20
SPA
FEA
7
SPA
SPR
Ret
MNZ
FEA
21
MNZ
SPR
Ret
SOC
FEA
16
SOC
SPR
12
YMC
FEA
Ret
YMC
SPR
19
24位 6
2015年 ロシアン・タイム BHR
FEA
13
BHR
SPR
12
CAT
FEA
12
CAT
SPR
5
MON
FEA
Ret
MON
SPR
14
RBR
FEA
5
RBR
SPR

DSQ
SIL
FEA
21
SIL
SPR
14
HUN
FEA
22
HUN
SPR
18
SPA
FEA
3
SPA
SPR
5
MNZ
FEA
5
MNZ
SPR
14
SOC
FEA
Ret
SOC
SPR
12
BHR
FEA
16
BHR
SPR
8
YMC
FEA
Ret
YMC
SPR
C
13位 48
2016年 CAT
FEA
4
CAT
SPR
4
MON
FEA

1
MON
SPR
8
BAK
FEA
Ret
BAK
SPR
5
RBR
FEA
Ret
RBR
SPR
11
SIL
FEA
10
SIL
SPR
12
HUN
FEA
9
HUN
SPR
4
HOC
FEA
Ret
HOC
SPR
9
SPA
FEA

5
SPA
SPR
21
MNZ
FEA
10
MNZ
SPR

10
SEP
FEA
DNS
SEP
SPR
13
YMC
FEA
3
YMC
SPR
7
10位 97
2017年 BHR
FEA

1
BHR
SPR
8
CAT
FEA

8
CAT
SPR
9
MON
FEA
2
MON
SPR

5
BAK
FEA
4
BAK
SPR
5
RBR
FEA
8
RBR
SPR

1
SIL
FEA
4
SIL
SPR
3
HUN
FEA
17
HUN
SPR

9
SPA
FEA

1
SPA
SPR
Ret
MNZ
FEA
9
MNZ
SPR
15
JER
FEA
5
JER
SPR
1
YMC
FEA

1
YMC
SPR
6
2位 210
2018年 BHR
FEA
3
BHR
SPR
1
BAK
FEA
Ret
BAK
SPR
Ret
CAT
FEA

8
CAT
SPR
9
MON
FEA

1
MON
SPR
4
PRI
FEA
14
PRI
SPR
14
RBR
FEA

8
RBR
SPR

1
SIL
FEA
6
SIL
SPR
4
HUN
FEA
8
HUN
SPR
13
SPA
FEA
6
SPA
SPR
5
MNZ
FEA

2
MNZ
SPR
2
SOC
FEA
11
SOC
SPR
5
YMC
FEA
2
YMC
SPR
7
5位 186
2019年 MP・モータースポーツ BHR
FEA
BHR
SPR
BAK
FEA
BAK
SPR
CAT
FEA
CAT
SPR
MON
FEA
6
MON
SPR
4
LEC
FEA
LEC
SPR
RBR
FEA
RBR
SPR
SIL
FEA
SIL
SPR
HUN
FEA
HUN
SPR
SPA
FEA
SPA
SPR
MNZ
FEA
MNZ
SPR
16位 16
BWT・アーデン SOC
FEA
Ret
SOC
SPR
10
YMC
FEA
Ret
YMC
SPR
Ret

F1

エントラント シャシー エンジン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 WDC ポイント
2018年 ルノー R.S.18 ルノー R.E.18 1.6 V6 t AUS BHR CHN AZE ESP MON CAN FRA AUT GBR GER HUN BEL ITA SIN RUS
TD
JPN USA MEX BRA ABU - -

スーパーフォーミュラ

エントラント 1 2 3 4 5 6 7 DC ポイント
2019年 UOMO Sunoco Team LeMans SUZ
10
AUT
Ret
SUG
16
FSW
19
TRM
12
OKA SUZ NC 0

出典

[脚注の使い方]
  1. ^ “ADAC Formel Masters 2011 standings - Points table”. DRIVER DATABASE. 2018年3月15日閲覧。
  2. ^ “ATS Formel 3 Cup 2012 standings - Points table”. DRIVER DATABASE. 2018年3月15日閲覧。
  3. ^ “ATS Formel 3 Cup 2013 standings - Points table”. DRIVER DATABASE. 2018年3月15日閲覧。
  4. ^ a b “GP2 Series 2014 standings - Points table”. DRIVER DATABASE. 2018年3月15日閲覧。
  5. ^ a b “GP2 Series 2015 standings - Points table”. DRIVER DATABASE. 2018年3月15日閲覧。
  6. ^ a b “GP2 Series 2016 standings - Points table”. DRIVER DATABASE. 2018年3月15日閲覧。
  7. ^ “GP2がフォーミュラ2に名称変更”. ESPN F1 (2017年3月10日). 2018年3月15日閲覧。
  8. ^ “F2第1戦バーレーン決勝1:マルケロフ逆転優勝。松下信治は8位でレース2のポールを獲得”. AUTO SPORT web (2017年4月16日). 2018年3月15日閲覧。
  9. ^ “STANDINGS - DRIVER STANDINGS”. F2 - FIA FORMULA 2 CHAMPIONSHIP. 2018年3月15日閲覧。
  10. ^ “STANDINGS - TEAM STANDINGS”. F2 - FIA FORMULA 2 CHAMPIONSHIP. 2018年3月15日閲覧。
  11. ^ “F2アブダビレース2:ルクレールが逆転優勝で7勝目。松下は4位で終える”. motorsport.com (2017年11月26日). 2018年3月15日閲覧。
  12. ^ “ルノーF1、FIA F2のエイトケンとマルケロフをリザーブおよび開発ドライバーに起用”. AUTO SPORT web (2018年2月21日). 2018年3月15日閲覧。
2020年のFIA F2選手権 参戦チームと出走ドライバー
フランスの旗 DAMS イギリスの旗 ユニ-ヴィルトゥオーシ フランスの旗 ARTグランプリ イギリスの旗 カーリン スペインの旗 カンポス チェコの旗 チャロウズ
1 インドネシアの旗 ショーン・ゲラエル
エストニアの旗 ユーリ・ビップス
3 中華人民共和国の旗 周冠宇 5 ニュージーランドの旗 マーカス・アームストロング 7 日本の旗 角田裕毅 9 イギリスの旗 ジャック・エイトケン
スイスの旗 ラルフ・ボシュング
11 スイスの旗 ルイ・デレトラズ
2 イギリスの旗 ダニエル・ティクトゥム 4 イギリスの旗 カラム・アイロット 6 デンマークの旗 クリスチャン・ルンガー 8 インドの旗 ユアン・ダルバラ 10 ブラジルの旗 ギリェルメ・サマイア 12 ブラジルの旗 ペドロ・ピケ
オランダの旗 MPモータースポーツ ドイツの旗 HWA・レースラボ イタリアの旗 プレマ・レーシング イタリアの旗 トライデント イギリスの旗 ハイテック・グランプリ
14 日本の旗 松下信治
フランスの旗 ジュリアーノ・アレジ
16 ロシアの旗 アルテム・マルケロフ 20 ドイツの旗 ミック・シューマッハ 22 イスラエルの旗 ロイ・ニッサニー 24 ロシアの旗 ニキータ・マゼピン
15 ブラジルの旗 フェリペ・ドルゴヴィッチ 17 フランスの旗 ジュリアーノ・アレジ
イギリスの旗 ジェイク・ヒューズ
フランスの旗 テオ・プルシェール
21 ロシアの旗 ロバート・シュワルツマン 23 日本の旗 佐藤万璃音 25 イタリアの旗 ルカ・ギオット
2019年のスーパーフォーミュラ 参戦チームと出走ドライバー
DOCOMO TEAM DANDELION RACING KONDO RACING TEAM LEMANS TEAM 無限 REAL RACING carrozzeria Team KCMG
1 日本の旗 山本尚貴 3 日本の旗 山下健太 7 ロシアの旗 アーテム・マルケロフ(Rd.1-5)
日本の旗 中山雄一(Rd.6-7)
15 イギリスの旗 ダニエル・ティクトゥム(Rd.1-3)
メキシコの旗 パトリシオ・オワード(Rd.4-6)
エストニアの旗 ユーリ・ビップス(Rd.7)
17 フランスの旗 トリスタン・シャルパンティエ(Rd.1)
日本の旗 塚越広大(Rd.2-7)
18 日本の旗 小林可夢偉
5 日本の旗 福住仁嶺 4 日本の旗 国本雄資 8 日本の旗 大嶋和也 16 日本の旗 野尻智紀
JMS P.MU/CERUMO·INGING TEAM IMPUL VANTELIN TEAM TOM'S B-MAX Racing team with Motopark TCS NAKAJIMA RACING
38 日本の旗 石浦宏明 19 日本の旗 関口雄飛 36 日本の旗 中嶋一貴 50 オーストリアの旗 ルーカス・アウアー 64 スペインの旗 アレックス・パロウ
39 日本の旗 坪井翔 20 日本の旗 平川亮 37 ニュージーランドの旗 ニック・キャシディ 51 イギリスの旗 ハリソン・ニューウェイ 65 日本の旗 牧野任祐
フランスの旗 ルノー F1
2016年 - 2020年
ワークスチーム
チーム首脳
主なスタッフ
主なドライバー
車両
主なスポンサー
関連組織
2002年 - 2011年
ワークスチーム
チーム首脳
主なスタッフ
主なドライバー
車両
タイトルスポンサー
主なスポンサー
関連組織
太字はルノーにおいてドライバーズワールドチャンピオンを獲得。
2001年 - 現在
エンジン供給
現在の関係者
過去の関係者
現在の供給先
過去の供給先
関連組織
※役職等は2023年2月時点。
1989年 - 1997年
エンジン供給
主な関係者
供給先
関連組織
1977年- 1985年
ワークスチーム
チーム首脳
主なスタッフ
主なドライバー
車両
主なスポンサー
エンジン供給先
関連組織
関連項目
※他チームへのエンジン供給は1983年から1986年にかけて行った。